2010年 07月 18日
こんばんは! metropole muffinこと、メトロのマフィンです。 雷鳴轟き、あ、梅雨明けッ!と嬉しがらせて、翌日もいきなりの雨にありゃりゃ。。。です。 連休中日の日曜日は真夏日の様子で明けたものの、午後には一点俄かに掻き曇り、うひゃーと滝のような雨、風。。。これはまたスコール。。。日本の気候も変わってしまいましたね。 さて、真夏日の午前、今朝は早々の開店準備後、哲さんと見性寺へGO。 ワタクシ、熱心な仏教信者ではござりません。 信仰心はと問われれば、、、あわわわ~と困ったヤツでございます。 しかしながら今日は、見性寺にて「大施餓鬼会」のお誘いを受けたのであります。 この「施餓鬼会法要」には何人かの住職が集うとあったので、これはお一人ではない読経。。。が聴けるとなんともミーハーであります。 実は、東大寺での声明を思い返しまして、声明というのは独特の世界を醸し出すのでありまして、はじめて聴いた時には周囲が弾けて飛んでいってしまった中にすうーっと一筋、大勢の僧たちの前に引かれていった思い。。。そういうことからも、日頃信心深くもないアタクシはいそいそと出向いたのであります。 因みに日本の歴史には「能読」とよばれた人物が何人もいたそうでありますよ。 能読とは、読経がうまい僧のことです。 例を挙げれば、後鳥羽院の御読経衆の慶忠は「持経者」として名高く、「孔雀経」を読ませるとその妙音はなんとも「優美」であったと記録にのこっているのだそうで、エキゾチックな密教呪文の多い「孔雀経」には、「キリキリキリ」(吉利)が十回くりかえされる有名な陀羅尼が入っているのだそうで、想像しただけでも・・・ど、どんなだろう。。。想像できてないじゃないかい(苦笑) 能読とはべつに「能声」という言葉もあったと申します。これは念仏名人のことで、迦陵頻伽(がりょうびんが)のような声のことだと。 ところでアタクシの父方、母方共にお墓は佐賀にありまして、このお寺は共に曹洞宗(禅宗)でありながら、ここ熊本で父の母。。。つまりアタクシの祖母が同居しており亡くなった時の供養の際に近場だったのか見性寺の和尚様に来ていただいていたことがあり、それがご縁なのかなんだか・・・今年母が亡くなった通夜、葬儀、百か日法要とおいでいただいている次第でありまして。。。 もっとも両親が曹洞宗ながら、臨済宗の見性寺に祖母(父の母)のお盆などの供養をお願いしたのかが。。。今もって不明。 日ごろから「仏様に手を合わせなさい」と言っていた両親なのでありますが、元は禅宗といっても曹洞宗と臨済宗ではお寺の有様もかなり違っているのであるから・・・何故?と不思議なのだけれど・・・結構アバウトなんではないかいっ!と憤ってもしょうもないのであります。 ま、これもご縁なのだろうと、今後も母の新盆、一周忌などに至っても見性寺、つまり宗派の違う臨済宗にお願いすることにしているのですが、そのうちに。。。父もしくは私の代辺りで、曹洞宗から臨済宗に改宗するという道筋が出来ているのかな、と世に無責任と呼ばれるやもしれないが・・・そうなると思っているのであります。 これも母が亡くなって見知ったことで、未だに祖母の供養を他の宗派のお寺さんにお願いしたのか謎・・・というか、父もう~む・・・と首を傾げるのみ。 まったくなんて信仰心のない親なのか・・・とは、あの親にしてこの子、のアタクシも言えたものではないので口を噤んだままで、前に進むしかない、と(わっはっはっは~であります)。 父方のお寺、母方のお寺は佐賀の田舎町にあり、車で30分も離れていない場所にあるので墓参りといえば、幼い頃から両方を参るのが当たり前であったのでありますが、同じ宗派ながら和尚さんや奥さんの人柄によって親近感も随分と違うもの。また寺や墓地の様子などを見渡せば自ずと見えてくるものもあるもの。 兼ねてより信仰心に薄いというか・・・結局、神頼みは苦しい時のみという自分勝手な性分の情けなさからくるという弁解しか出来ない小心者が、見性寺とのご縁を深めているのかといえば、これ全て見性寺の和尚さんの人柄に惹かれた、というしかないのであります。 デジカメ、調子悪しで赤っぽくなるデスよ そこで、今回もお誘いいただいたのでほいほいと出かけまして。。。 6人の僧(和尚さまですね)によるお経の様子は、それは良いひとときになったのありますが、その日のお寺の様子もまたこれが古いアタクシにとってはなんとも懐かしい日本の夏!蚊取り線香じゃ~あ~りませんよ、空間の様子がね、ああ、幼い日の夏の日が返ってきた~っと思えたのでありますね。 クーラーなしではなかなか過ごせない居住空間に住まいながら、幼い頃は扇風機以前・・・団扇であった夏の涼。 この日の見性寺は全て開け放たれた戸、窓。。。真昼時の陽の照り返しがありながらも風が通り抜ける。。。集まった方々の手に団扇、あるいは用意してきた扇子での風。 暑苦しさのない、それは心地よい夏日のひとときでありました。 さて・・・施餓鬼会、「餓鬼に施す」ということですが、盂蘭盆として旧暦の7月15日(中元)に行われるのが一般的なんだそうですね。 うちの場合は八月盆なのですが、熊本は七月盆が多いようで、この日になったのかな、と。 お盆には、お精霊さま(おしょらいさま)と呼ばれる各家の祖霊が、一年に一度、家の仏壇に還ってくるものとして、盆の期間中、盆供として毎日供物を供えますが、同時に、無縁仏となり、成仏できずに俗世をさまよう餓鬼にも施餓鬼棚(せがきだな)、餓鬼棚(がきだな)や精霊馬(しょうりょううま)を設ける風習があるのだそうです。うち、そういうのは全くしてませんでしたね。 餓鬼道に堕ちた衆生のために食べ物を布施し、その霊を供養する、それが施餓鬼会。 で一同に会してということで「大施餓鬼会」となるわけでありますね。宗派によってはしないところ、呼び名が少し違ったりもするようです。 畳の間に入れない方は縁側で座す 集まった皆様、6~70人でしたでしょうか。 お経の後半には皆一人ずつお香をあげ、順番に従い、施餓鬼棚に向かいお米を一つまみ上げ、水を一滴。。。こういうことでありまして、全くこの年になって初の体験であったのですが、これも母の導きかな~なんどとね。 哲さんは前に座っておられた年配の男性の姿にいたく感動、興味をそそられた模様でありました。 細身の70代と思われるその方の井出達がすこぶる良かったようで、麻のスーツにパナマ帽。それも決まりすぎた感じのしない実に身に合った装いでありまして、なるほどこういう姿も久し振りでありました。 どなただったんでしょうね。檀家さんの代表格のお方だったのでしょうか。 涼しげな身なり、整いながらも暑苦しくないという・・・印象的でした。 にもかかわらず、アタクシ達はちょっとカジュアル。。。生足。。。じゃ~いけませんゼ、と身の竦む思い。。。嗚呼、日々反省であります。 おバカな親子は数珠すら忘れておったという。。。お間抜け模様でありました。 お斎(おとき)の用意までされて。。。アタクシ共はアタフタ店に戻ったのですが お持ち帰り用のお弁当をいただいて。。。まあ有難や、有難やであります。
by metropole
| 2010-07-18 20:02
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